農業ビジネスというタイトルの通り、農業をマーケティングの視点で読むことができる内容となっています。入門、知識ゼロからというように分かりやすく、図、表、マンガを交えたことで、ビジネスというオフィシャルなテーマを緩和しいてくれています。

著者が経営コンサルタントだからなのか、ロジカルな説明が、とっつきやすく、内容がすっと入ります。農法のことから、国内の農業、グローバルな視点での農業、TPPのこと、農業のブランディングやプロモーションの戦略事例など幅広くテーマを扱っています。そして、入門とうたっているわりには、しっかりとした内容になっているように感じました。

それは、著者の見識とコンサルタントとしての視点、そしてしっかりとしたリサーチに基づいているのかもしれません。マーケティングの視点で農業を捉えることができ、読者としては農業ビジネスの深堀前のテーマ探しに適します。

読み進めている途中、「農家でもないのに詳しいなぁこの著者は。。」と感じていたのですが、終盤のコラムで著者自身、庭でキュウリを植えて食べきれないほど収穫できた、との内容が。

それで、納得。おそらく著者自身、農に魅せられた一人なのだと思う。