
image:Piece to Peace
エシカルファッションという言葉は、ファッション関係者であれば、知らない人は少ないかもしれません。消費者の商品選択の基準として、テイストや世界観に加えて、そのブランドの「考え方」が重要視されるようになってきている昨今において、エシカルファッションが注目されることは必然です。
エシカルファッションで注目されている一つがPiece to Peaceというプロジェクト。アフリカの飢餓撲滅や女性問題を解決するため、アフリカに学校設立を行っているOmniPeaceや、バッグを販売することで世界中のお腹を空かせた子供たちに食糧を届けるFEEDなど多数、エシカルブランドを展開しています。
ブランドごとに、貢献の種類があるので、消費者は商品を選ぶと同時に貢献先を選ぶことができます。その貢献を消費の目的とするのか、結果と捉えるのかは、人それぞれですが、その消費自体がマーケットやステークホルダー、世の中のあらゆる方向に好影響を与えるとするならば、かつてのデジタルな消費にはない、温もりと充実感、消費活動に価値を帯びることは確実です。
効率や大量生産の行き過ぎた追求の結果から見えてきた、新しい方向として、経済活動の営み自体が世の中や環境に対して好循環を生んでいくという価値を求めるならば、提供者も消費者もエシカルファッションは賢明な選択肢なのだと思われます。
また、Piece to Peaceのように様々なエシカルブランドを提案するという営みは、金銭面での貢献に加えて、世の中の課題を共有するという機能を併せ持っているように思います。売り買いが発生しないとしても、一つその営みやブランドを知ってもらうことで、世の中の課題を知ってもらうことができる。そのような点においても、エシカルファッションは優れているように思います。
Piece to Peace