スタートトゥデイがブラケット社の全株式を取得し完全子会社化するというプレスリリースに驚きました。ブラケット社の運営するSTORES.jpは、誰でも簡単に無料でネットショップを作ることができるサービスで、ゾゾタウンとのシナジーを発揮していくようです。



今回の提携で、驚きなのは、STORES.jpの出店者が、ゾゾタウンに出店できるようになるというところです。STORES.jpの出展者からの販売支援サービスや物流サービスへの需要が高まっている状況があるようです。

プレスリリースでは、「STORES.jp上でストアを開設しているファッションブランド様がZOZOTOWNへの出店を希望される場合」となっており、ゾゾタウンへの出店の制約は不明確ですが、もし自由にSTORES.jpの出展者がゾゾタウンに出店できるとなれば、裾野が広がり、アーティストや職人など小規模、個人発信のお店も対象となり、大手ショッピングモールがカバーできていない部分をゾゾタウンはカバーしていくことになります。それは、マーケットにおいて脅威となる可能性もあった部分と手を組んだことで、ゾゾタウンとしての提案の幅が広がることになります。

また、ゾゾタウンへ出店することを望んでいるお店が潜在的にかなりの数で存在しているのではないかと考えられます。なぜならば、これまでゾゾタウンは、大手ショッピングモールのように、自ら出店はできませんでしたが、ファッションに特化し軸足をおいており、ファッションを理解しているという点においての魅力と集客力があるからです。

また、ゾゾタウンの立場としても世界観くくりの提案で発信するセレクトショップというソフトとしての機能よりは、数多くのブランドを集めて発信しているという点において、ショッピングモール的な、ハード面の機能が強いように感じます。そのような点において、今回の提携でファッション系の出展者が、もし自由にゾゾタウンに出店することが出来るようになれば、そのファッションに特化したハード力は、本格的にショッピングモールとしての機能を開花することになるでしょう。

そして、何よりもゾゾタウンはこれまでのファッションに特化した経験と思想からして、ブランドの心を理解しているので、ファッションを発信するハードとしては、販売支援サービスや物流サービスの面で最高の環境になるように思います。さらに、 今回のショッピングモールとしての本格スタートに加えて、新サービスのWEAR(ウェア)との情報連携もできるようになるとのことで、STORES.jpの商品データ量がWEARのサービスに加担するでしょう。



その他、「ファッション分野以外の新しい分野への進出検討のきっかけ」という可能性も含んだ今回の提携は、素晴らしく、また驚くべき出来事でした。


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