止めていた書評を復活させることにしました。止めていたのは、サイトのコンセプトに合うのかどうかという、ぼんやりとした不安があったからです。
しかし、サイトの読者様にとって価値があるのかどうかという軸で考えた時、読書で気付いたことを共有させて頂くということは、きっとマーケットや世の中の動きと無関係ではないということを考え始めています。
当サイトの運営ポリシーとして、出来るだけおもしろいことやお勧めできるものを論題にすることをいつも心がけています。そのようなことを論題とすれば、世の中におもしろいことや良いと思われることが広がるからです。面白いことだけ書こうとすると、良い論題を見出すということにコストがかかりますが、それはこれからのメディアの必要コストだと思っています。
ゆえに、できるだけ批判ではなく、良い部分をサイト読者様と共有していきたいと思います。批判はサイトにUPする目的が見えません。良いことを書いた方が、皆がハッピーになるはずというサイトポリシーのもと。
さて、本題です。今回読み終えたのは、家入一真氏の「お金が教えてくれること」。著者はレンタルサーバー「ロリポップ!」のサービスをスタートさせた方で、今では新しくはじめた簡単無料でネットショップをはじめることができるBASEの社長やクラウドファンディング「CAMPFIRE」を手掛ける株式会社ハイパーインターネッツの社長などを行っている方です。
個人の時代の考え方や働き方、組織についてのことなどで、隅々まで共感できることがありました。その他にも様々な気づきがありましたが、家入氏の言葉で面白いなぁと思ったのは「逃げて良い」という考え方。書籍に載っていたかどうかは忘れましたが、様々なメディアで見かけ、自分の意識になかった考え方でした。
逃げて良いというと、誤解が生まれそうな表現です。立ち向かうべきことに対して、全て逃げていて事が進むわけがないのですが、氏が述べる逃げるとは、あることや場所に対して合わないということは、場所を変えたり、路線変更したりするのも良いのではないかということだと、噛み砕きました。
そういう意味において、逃げるという行為は、より自分が好きなもの、やりたいことへ近づくことができるというメリットがあると思います。そこに近づくための逃げるという行為には、深い思考と行動力が必要とされるようにも思いますが、上手くいくと世の中的にも逃げた当人にとってもwinwinが発生するように思います。
それは当人の強みが発揮され、世の中はそれを享受できるということだからです。その逃げて良いという考え方は、一つのことや組織に依存しないという家入氏の流動的な考え方に繋がっているように思います。
逃げるという、一見ネガティブな言葉には、これからの新しい時代へ向かうポジティブな意味が詰まっています。
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