現在のゾゾタウンの強みの一つと言えるブランド数。これだけのブランドを集めることができる一つの要因は、セール期間以外は値下げをしないというブランドからの信頼があるように思います。ブランドは値下げをしてはいけないということは明白であります。その一番の理由は、実はあまり語られることがない、エンドユーザーである顧客が損をするからです。損とはつまり、ファッションを楽しむことができないということです。その仕組みはこうです。
まず、小売店がブランドを値下げすると、顧客が喜び、安いので買います。その結果、ブランドの価値は、値下げをしたという印象により下がります。また、小売店の利益は小さくなります。まず、ブランドの価値が下がるということは、そのブランドが正しいその価格で売れなくなるということです。一方、利益の小さくなった小売店は、サービスの質が下がります。つまり、ファッションの楽しさを伝える部分にコストをかけれなくなるということです。 またブランドを値下げしてしまうと、ブランドの背景にある世界観に目が向けられず、価格に目がいきます。価格から入った買い物は、愛着も薄まります。そしてブランド価値が落ちた商品は、プロパー価格で売れなくなります。売れなくなると、ブランドのメーカーが困ります。
このようにブランドを値下げしてしまうと、メーカーはブランドの価値が下がるという災難が、小売店はサービス力が下がるという災難が、顧客(消費者)は、価値の下がったブランドを、力の落ちたサービスで、ファッションを楽しむという状態になります。
よって、高い服は、高く売り、安い服は安く売らなければならない。それが理であるように思います。
ブランドを値下げして売るというのは、売り方が間違っています。魅了して売るということが正しい行為です。高い服は高い服なので、安く売ってはいけないということです。もちろん、逆に安い服を高く売ってもいけません。これも、セレクトショップのプライベートブランドで見受けられます。高い服は、高く売り、安い服は安く売る。それが理です。
そういったことを考えると、値下げしないゾゾタウンにおいて、今は正しい行動をしているように感じます。なぜならば、それはブランドからの信頼も得ますが、顧客からの信頼も得ることになるからです。



